がん検診について
もう早いもので6月です! 一年の折り返しになってしまう・・・。
今回は6月から蓮田市でもはじまった「がん検診」について書きたいと思います。
ちなみに「検診」と「健診」の違いってご存じでしょうか。下の表に示したような違いがあります。「がんけんしん」の「けんしん」=「検診」となりますね。
「がん検診」は、がんを早期に発見して治療することが目的になります。
健診 | 検診 |
・いわゆる「健康診断」 ・病気を見つけるのではなく、病気にならないように予防するための検査。 |
特定の病気を早期に発見し、早期に治療することが目的 「がん検診」はその代表例となります |
では、どのような「がん検診」があるでしょうか?
蓮田市では、下記のがん検診があります。
・大腸がん検診:便の検査2回
・肺がん検診:胸のレントゲン、(必要に応じて痰の検査)
・胃がん検診:バリウムの検査
・乳がん検診:視触診・マンモグラフィ
・子宮頸がん検診:子宮頚部の細胞診
・前立腺がん検診:問診、採血(PSA:腫瘍マーカー)
性別や生年月日により、受けられる検診は異なりますので、詳しくは蓮田市のホームページを参照ください。
https://www.city.hasuda.saitama.jp/kenko/otona-kenko/shinsa/gankenshin/index.html
今回は、この中でも、簡単に検査ができて、有効性が高いことがわかっている大腸がん検診について説明したいと思います。
大腸がん検診は便の検査を行い、便の中に血液の成分が混じっていないかを検査するものです。便は2回分提出します。このうち、1回でも陽性(便の中に血液の成分が混ざっている)の場合には、大腸の内視鏡など次の検査に進むことになります。大腸がん検診を受けると約20ー30%程度、大腸がんの死亡が減ると報告されています。これはがん検診の中でも高い有効性を示しています。かつ、大腸がん検診の良いところは危険や苦痛が伴わないことです。食事の制限もなく、特に検査の負担も少ないです。
それでは、どの年代にもおすすめした方が良いものでしょうか。大腸がん検診の対象となる年齢は40歳以上の方になります。特に有効性が高いと言われているのが50〜75歳の方になります(米国予防医療専門委員会の推奨)。年齢が高いからといって検診をうけられないというものではありませんが、75歳を超えた方の場合には、その方がどれくらい元気か、どのような考えを持っているかなど個別的に考えることが大事であるとされています。
今回は、がん検診の中でも大腸がん検診について説明しました。当院でも大腸がん検診は行っていますので、気軽にご相談くださいね。
文責:今永